| 授業科目名 |
| 相談援助 |
| 受講対象 | 授業形態 | 開講期 | 単位 |
| 幼教1 | 演習 | 半期 | 1 |
| 代表教員 | 共同担当教員 |
| 西村 薫 |
| 学修成果の到達目標 |
| 知識・技能 | ○ |
| 主体性・意欲 | ○ |
| 就業力・協働 |
| 到達目標 |
| @保育・教育における相談援助関係の意義と機能を理解する。 |
| Aこどもや保護者の主体性を育む関わりの必要性を理解する。 |
| Bこどもや保護者の理解を深める基礎的な方法と技術を理解する。 |
| Cソーシャルワークの基礎知識や相談の展開を導く技法を理解する。 |
| 授業の概要 |
| 「保育士資格取得のための(保育の本質・目的)に関する必修科目」 |
| 「ピアヘルパー取得のための必修科目」 |
| 配布資料を中心に,適宜,ロールプレイや事例検討,熟議などを行い,保育・教育相談に関わる諸事象を社会福 |
| 祉や心理学の観点から概観する。 |
| 授業内容 |
| 1.相談援助の対象 |
| 錯視図を用い認識世界について体感し,人の認識の仕組みや脳機能,環境から受ける影響について理解し, |
| 相談援助の対象となる人間理解の視座を高める。 |
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| 2.相談援助の意義と機能 |
| 今日の就学前機関や福祉施設で見られるこどもや保護者の保育・教育臨床問題について理解し,相談援助の |
| 意義や機能を検討する。カウンセリング的関わりやソーシャルワーク的関わりの必要性を理解し,必要とされる支援に |
| ついて考え続ける態度を学ぶ。 |
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| 3.相談援助の理論と過程 |
| 援助的な関わりの基盤として,安心の提供と信頼関係の構築があることを理解する。信頼形成の難しさを理解し |
| ,こどもや保護者の心情に寄り添い,自身の言葉や態度を工夫する態度を学ぶ。 |
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| 4.非言語的技法からこどもや保護者を理解する技術:行動と感情の関わり |
| 行動と感情の関わりについて理解し,他者の心情に寄り添うためには,行動以外の側面にも目を向ける必要が |
| あることを理解し,他者の心情理解に努める態度を学ぶ。 |
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| 5.非言語的技法からこどもや保護者を理解する技術:行動と状況の関わり |
| 環境との相互作用に注目した行動観察の手法について理解する。行動随伴性から行動の目的を理解し,関わ |
| り方を組み立てる手法について理解する。 |
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| 6.非言語的技法からこどもや保護者を理解する技術:表現と心情の関わり |
| 遊びや描画の事例を小グループで熟議し,表現から心情を理解する手法について理解する。表現を尊重し,他 |
| 者の心情に寄り添う態度を学ぶ。 |
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| 7.ロールプレイから学ぶ援助の基本的アプローチ |
| 援助者の態度が異なるロールプレイを行い比較検討する中で,保育者が陥りやすい対応について理解し,援助 |
| の基本的アプローチについて理解を深める。 |
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| 8.対話技法からこどもや保護者の悩みを支援する |
| こどもの悩みに対して,大人が陥りやすい応答のパターンを理解し,こどもの悩みを尊重し,悩むことを支える |
| 対話技法の重要性を理解する。 |
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| 9.こどもとの関わりにおける対話技法の実際 |
| カウンセリング的関わりを基盤としたこどもと保育者の言葉のやりとりが書かれた実践事例から,対話技法につい |
| て理解する。 |
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| 10.保育者の心の働きに応じた援助技術 |
| 保育者の心の働きに応じ,こどもの社会性を育てる関わりについて検討する。相手を主語にした伝え方と自身 |
| を主語にした伝え方についてロールプレイを行い,少人数で熟議する事を通して援助技術としての促しや励ましを理 |
| 解する。 |
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| 11.保育者から保護者への援助の技術と実践 |
| 保護者からの相談事例について少人数で熟議を行い,保護者の心情を理解しようと努める関わりの基礎的態 |
| 度について理解する。保護者が保育者と連携して,こどもの社会性を育めるよう援助する手法について理解する。 |
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| 12.保育とソーシャルワーク |
| 地域の子育て支援における保育者の役割と位置づけ,相談援助の対象とソーシャルワークの概要について理 |
| 解する。こどもや保護者が生活の中で関りを持つ様々な人や機関,制度等について理解を深め,求められる保育士 |
| の役割について理解する。 |
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| 13.相談援助の過程と相談援助の展開(計画・記録・評価) |
| 相談事例を通して,アウトリーチから始まる活動の展開を理解し,展開を支える記録から省察,評価から計画, |
| 実行の一連の流れを理解する。様々な相談事例を通して,相談事例に通底する流れや相談事例に応じた記録の書 |
| き方を理解する。 |
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| 14.相談援助とソーシャルワーク(関係機関との協働,専門職との連携,社会資源の活用,調整,開発) |
| 障がいを持つこどもの困りについて複数の視点から理解し,肯定面を捉え支援を導き出す手法を理解する。 |
| 小・中学生の事例を通して,乳こども期に必要な支援について熟議し,外部機関や地域との連携,小学校への接続 |
| 支援,スクールカウンセラーの活用について理解する。 |
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| 15.相談援助の展開(関係機関との協働,専門職との連携,社会資源の活用,調整,開発) |
| 保育・教育現場における虐待対応の重要性を認識し,虐待の兆候について理解する。事例を通して,園内や |
| 他機関との連携の実際,記録の書き方について理解し,社会資源の活用や調整,開発について学ぶ。 |
| 授業時間外の学習 |
| 指定した資料の次回講義分を事前に熟読し,気づきや疑問点を整理する |
| 授業内容を振り返り,ノートに自身の気づきや授業の要約も加筆し,整理する |
| オフィスアワー |
| 時間外の質疑等は授業前後の教室を中心に、来訪(第一会議室:水曜午後)、メールにて受け付ける |
| 評価方法・基準 |
| 学習意欲や態度(15%)、学習の到達度(85%)などを参考にして総合評価する。 |
| S:到達内容を十分理解し、基礎的な関りを身につけている |
| A:到達内容を十分理解し、基礎的な関りを概ね身につけている |
| B:到達内容を理解でき、基礎的な関りを身に付けようと努めている |
| C:到達内容を概ね理解でき、基礎的な関りを理解しようと努めている |
| テキスト |
| プリントを使用 |
| 参考資料 |
| 事例から学ぶ子どもを育む母親援助の実際 保育者出版 |
| 教育臨床の実際 ナカニシヤ出版 |
| 「保育所保育指針」厚生労働省 |
| 幼保連携型認定こども園教育・保育所保育要領 内閣府 |
| 備考 |